フィルムカメラで撮るときの露出の目安
見た目ではなく状況で露出を覚える。感度はつねに一定にしておく。ここでは感度 400 で考えている。ここにあげる4パターンさえ分かればフィルムカメラで撮影するときに露出計はいらない。まずはデジタルカメラで試してみてください。
「1/250秒 F16」
晴れたら絞りを F16、シャッタースピードを感度 の数字と同じにすればいい。海外では「サニーシ ックスティーンルール」と呼ばれる露出の決定方 法だ。感度400なら1/400秒でF16、または1/250 秒で F16。青い空と白い雲をくっきり撮れる。
「1/250秒 F5.6」日の当たっている場所の露出が一緒なら日陰も同 じ。直射が当たっているところに隣り合ってでき る日陰は 1/250 秒で F5.6。これを僕は第一日陰と 呼んでいる。面白いのは晴れても曇ってもその露 出は変わらない。日陰はつねに一定の光の量だ。それと夕方の重く垂れ込めた空。モノクロ写真に向く。
1/60秒 F5.6」 直射が当たっていない窓辺の光は 1/60 秒で F5.6。光の境目がこの露出。
ヨーロッパでもアメリカでも同じ。17世紀のオランダの画家フェルメールの描く室内の絵はこの露出になる。
「1/30秒 F2.8」 夕ご飯を美味しく食べることのできる明るさの人工光の露出は 1/30 秒で F2.8。これ以上明るくて も暗くても料理が美味しそうに見えない。また、マジックアワーと呼ばれる日が沈んだ直後もこの露出。
デジタルでもまったく一緒
フィルムであろうがデジタルだろうが露出の考え方は一緒。デジ タルならばその場で確認できるので、光の感覚をつかみやすい。
N 1/250 16 日中晴天 青い空と白い雲
1 1/250 11 晴天 太陽が雲に隠れる
2 1/250 8 明るい曇り空
3 1/250 5.6 晴天時の日陰 第一日陰
4 1/125 5.6
5 1/60 5.6 北側の窓辺 モノクロに最適 第二日陰
6 1/60 4
7 1/60 2.8
8 1/30 2.8 夕食のテーブル マジックアワー
フィルムは銀の粒が薄く塗布されてい
フィルムの銀が光によって化学変化を起こすことで銀が黒く変化することを利用
現像 光の当たった銀の化学変化を促進
停止 アルカリ溶液で起きる化学変化を酸性溶液(酢酸)で止める
定着 光が当たらず化学変化しなかった銀を洗い流す
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