ワークショップ2B&H グループ展
期間:2019年10月15日(火)〜20日(日)
時間:11時〜19時(最終日は17時まで)
場所:ギャラリー・ルデコ 渋谷区渋谷3-16-3
3階 「H」(H1期から3期までの修了展)
4階、5階 「Annual 2019 2B」
6階 「平井たこ(H1期)個展」
* 期間中、渡部は3階の踊り場でウクレレを弾いてます。気軽に声をかけてください。

写真家・渡部さとる主宰の
写真のワークショップH6期 募集中

日程〈2019年11月2日〜2020年1月26日〉


<申し込み/お問い合わせフォーム>

https://form.run/@asagayah

★ワークショップ2B&Hのサイト

https://workshop2bn.themedia.jp/pages/2323914/page_201810141729

★ youtube「2B Channel」(登録よろしくお願いします)

https://www.youtube.com/channel/UCfaR0r_x5jN3gOXYYBjNkkQ


<6期 日程>

★1 回目 11月2日/3日  「写真のレビュー」

 皆さんが普段どんな写真を撮っているのかをレビューしていきます。

★2 回目 11月9日/10日  「写真表現に必要なこと」

 解像度というと、カメラの画素数を思い浮かべますが、絵画を含め、その他すべてのことには解像度      

 が存在します。表現をする上でこれはとても重要なことです。

★3 回目 11月16日/17日  「小物撮影 実習」

 小物を使っての撮影実習。段ボールを使って自宅でも簡単にできる撮影方法です。

★4 回目 11月23日/24日 「屋外 撮影実習」(高円寺周辺)

 カメラを持って街に出ます。光の捉え方を中心に解説し、皆さんに撮影してもらいます。

★5 回目 11月30日/12月1日 「街撮りからの全員レビュー」

 阿佐ヶ谷の町をデジタルカメラで撮影し、DPE店で即時プリント。全員の写真を皆でレビューします。

★6回目 12月7日/8日 「ポートレート」(撮影実習/新宿中央公園)

 どうやったら人物が魅力的に見えるか実践します。

★7回目 12月14日/15日  「写真の歴史と現代写真」

 写真はいつ、どこで、どのように出来上がり、どのように表現と結びついていったのか。歴史を知る 

 ことで、現代写真を理解する手がかりを見つけます。

★8 回目 12月21日/22日 「美術館巡り」東京都写真美術館(予定)

 現代写真というものを美術館の作品を通して解説。知ることで面白さが増えていきます。

  年末年始お休み

★9回目 1月4日/5日 「コラージュ」

 実際に、色紙と写真でコラージュを作ります。誰でもできて楽しめます。出来あがったそれぞれの作 

 品は、その場でトートバックにプリントします。

★10回目 1月11日/12日   「写真のセレクト」

 写真はセレクトが重要。選択しながら並べかえることで、ひとつのまとまりを作ります。

★11回目 1月18日/19日 「スライドショー、ショートムービー制作」

 スライドショーとショートムービーを作ることで、タイムラインを意識します。

★12回目 1月25日/26日 「著作権と肖像権」

 最終回は質問が多い著作権と肖像権を、判例を交えながら説明します。

<講座料>

1回につき5500円(消費税込) お支払は受講当日ごとになります。

(フィルムカメラの場合はフィルムの購入や現像代は別途となります)

※入会金、年会費等は不要です。

<曜日・時間帯>

●土曜 11時から13時半 ●日曜 11時から13時半

ご都合のいい曜日を選択ください(初回お試し受講も大歓迎)

申し込まれた曜日で都合がつかない回があれば、土日の振り替が可能です。

*単発受講も可能です。その都度ご連絡ください。

<カメラについて>

カメラがなくても参加できます。(iPhone、iPad、Android 等でもOK)

*フィルムカメラを使ってみたい方には無料の貸出機があります。

<場所>

JR総武線・中央線/東西線「阿佐ヶ谷」駅もしくは丸ノ内線「新高円寺」駅。

いずれも駅から徒歩8分ほど。

正式な申し込み後にH(エイチ)の所在地や地図を添付にてお送りします。


クリスチャン・ボルタンスキー『Lifetime』

国立新美術館 2019年

現代写真の源流

現在の写真の流れを理解するには、クリスチャン・ボルタンスキーを知っておく必要があると思っている。

死から来世へ

 クリスチャン・ボルタンスキーは 1944年パリに生まれている。第二次世界大戦中のパリ解放直後のことだ。父親はユダヤ人であり、戦時中の生々しいホロコーストの記憶を、父の友人から聞かされて育つことになる。母親はフランス人でクリスチャン。ふたつの異なった宗教の間で育ったボルタンスキーはインタビューで再三「自分は無宗教者である」と言っている。

 ところが彼の作品には宗教の影響が色濃く残り、ホロコーストの死の匂いがするものが多い。そして極めて重要なのは、1970年代中盤からおきるポストモダンという思想をベースにしたアーティストだということだ。

 この項を書くきっかけになったのは、2019年7月から始まった東京国立新美術館での彼の大規模な回顧展『Lifetime』を見たことにある。展示物を照らすあふれる白熱電球の光、会場に流れる心臓音、干し草の匂い。それはまさに「お化け屋敷」型展示そのものであり、あるときは教会を、あるときはホロコーストを連想させる。

 会場入り口上部には、赤と青の電球が『DEPART』という文字を浮かびあがらせる。その意味を辞書で調べると「出発する」だけではなく、「旅立つ」そして「亡くなる」という死をあらわす言葉でもあった。つまりこの場所をくぐるということは、死の国へ旅立つことを意味している。そして展示の最後には、日本語で『来世』と書かれた電球が光っている。会場は生と死の間の通路であり、次のステージに行くまでの空間なのだ。

「何を言うか」ではなく、「何を聞くか」という態度

 展示されている多くの肖像写真は彼自身が撮ったものではなく、その多くは他者のアルバムや、新聞の死亡記事に掲載されたものを、故意にピントを外して複写したものだ。そうすることで、個人を特定する写真の意味合いが消えさり、集団や社会全体を想起させるものになる。彼の展示で多く用いられる、誰かが着ていたであろう古服を山と積みあげる作品もまた、同じことを示している。

 その積み上げた古着の周辺には、黒いコートをまとった木のオブジェが置かれていた。顔の部分が丸いライトになっていて、近づくとその光に照らされる仕掛けだ。そしてオブジェが不意に話しかけてくる。「聞かせて、苦しかったの?」「聞かせて、動揺した?」。それが死を迎えた瞬間のことであることは、すぐに気がついた。

 ポストモダンの代表的作家である彼は「何を言うか」ではなく、「何を聞くか」を重要視している。そしてその態度は、現代写真においても最も重要なことだと考えられている。

 

おそらく「日本一わかりやすく面白い美術史講座」


美術館に行くのが楽しみになります。
そして作品制作をしている方はマストと言っていいのが美術史です。
単に作家や作品の紹介ではなく、なぜその作品が生まれたのか、宗教や経済を交えて講義します。興味のある会のみの参加もできますが、通しで参加した方が楽しめると思います。

場所 
阿佐ヶ谷H メールにて住所と地図を送ります

講師
渡部さとる
日時 
A 7月28日土曜日 17時から19時
B 8月4日 土曜日 17時から19時
講座料 
単発参加 4000円
全8回前払いの場合は27000円
19時から食事会に参加の場合はプラス2000円になります。
申し込み
workshop2b10th@yahoo.co.jp
もしくはFacebookメッセージ
希望のかたはA日程かB日程か、食事希望の方は、アレルギーのある食べ物や苦手なものをお知らせください。
初回内容
ルネサンスは時代をわける大きな転換点で、中世と近世をつなぐエキサイティングな出来事です。ルネサンスを知ることは経済、宗教、美術を知る上でとても重要です。ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロと華やかでとにかく面白い時代です。なぜそんなにルネサンスは華やかになったのか?そこに時代を変えた何かが存在します。

全講座予定
1回目 「A」7月6日(土)/「B」7月13日(土)
ルネサンスってなんだ?
商業の発展とキリスト教の世界観
2回目 「A」7月20日(土)/「B」7月27日(土)
フランス革命が変えた世界観
産業革命とブルジョワの誕生が生んだ絵画の変革
3回目 「A」8月3日(土)/「B」8月10日(土)
世界大戦がすべてを変えた
ダダイズムがもたらしたもの
4回目 「A」8月17日(土)/「B」8月24日(土)
アメリカファーストの時代へ
なぜアートはパリからニューヨークへ移ったぼか
5回目 「A」8月31日(土)/「B」9月7日(土)
1950弁台から日本にだって現代アートはあった
独自の進化をつぃていく日本のアート
6回目 「A」9月14日(土)/「B」9月21日(土)
コンセプチュアルアートってなんだ?
社会とつながりをもつ現在のアート事情
7回目 「A」9月28日(土)/「B」10月5日(土)
思想と哲学 
難しいとおもってりいる人が多いけれど、かなり楽しい思想と哲学の世界
8回目 「A」10月12日(土)/「B」10月26日(土)
宗教
宗教とアートは密接に繋がっています

『IMA』(アマナ)という写真雑誌があります。今もっとも新しい写真を紹介している、とても刺激的な誌面になっています。しかし、そこに掲載されている写真は今まで「写真とは〜」と語られたものとはまったく違っています。そのため多くの人が戸惑うことになります。
最近の東京都写真美術館の企画展も多様化し「わかりやすい」ものではありません。
とはいえ、写真は自分の好きなように撮ればいいし、好きなように見るものです。その上で現代写真のことが分かればもっと写真を楽しめるようになります。
Hは「撮る、見る、見せる」を体験できる講座です。

H5期募集開始


2BからHになって、もう一年が過ぎました。H5期の募集になります。まったくの初心者のかたから、作品制作をしている人まで、楽しんでもらえる講座です。歴史から現代写真まで幅広い写真のことが学べます。
主宰の渡部さとるは毎年欠かさず国内外で展示を重ね、作品は美術館にコレクションされており、『旅するカメラ』シリーズ4作や、写真集を5冊出版していています。今年中に在現代写真についての書籍と6冊目の写真集を出版します。写真について多くの経験がありますので、なんでも聞いてみてください。

H5期日程〈2019年6月8日~9月1日〉
<曜日・時間帯>
土曜 11時から13時半   
日曜 11時から13時半
ご都合のいい曜日を選択ください(初回お試し受講も歓迎)
申し込まれた曜日で都合がつかない回があれば、土日の振り替が可能です。
* * 単発受講も可能です。その都度ご連絡ください。

<講座料>
1回につき5400円(消費税込)
お支払は受講当日ごとになります。
※入会金、年会費等は不要です
<場所>
JR総武線・中央線/東西線「阿佐ヶ谷」駅もしくは丸ノ内線「新高円寺」駅。
いずれも駅から徒歩10分弱。
正式な申し込み後にH(エイチ)の所在地や地図を添付にてお送りします。
<カメラについて>
カメラがなくても参加できます。(iPhone、iPad、Android 等でもOK)
* * フィルムカメラを使ってみたい方には無料の貸出機があります。


★申し込みフォーム

https://form.run/@askh

★ワークショップへのお問い合わせ

https://form.run/@askh

ページ下にもボタンがあります。

 

★1 回目 6月8日/9日 
参加者の写真を全員で見ながらレビュー。今まで撮った写真をご持参ください。旅先で撮ったものでも、家族アルバムでも構いません。
★2 回目 6月15日/16日 「解像度」
写真だけではなく、世界を解像度から考えてみます。歴史とともに、絵画と写真解像度はどう変化していったのか。
★3 回目 6月22日/23日 「点と面」「モノの形」
撮影実習です。ブツ撮りをします。点と面をどのように捉えるかが、現代写真を考える場合にもっとも重要なポイントです。
★4 回目 6月29日/30日 「フォーマットと構図」
フォーマットとサイズで物事の見え方が決まり、対象物との距離さえフォーマットによって変わます。自分の好きな写真を持ってきてもらいそのことについて考えます。
★5 回目 7月6日/7日 「町撮りから即時プリント」(撮影実習/昼食付) 
阿佐ヶ谷の町をデジタルカメラで撮影し、すぐにDPE店で30枚をプリント。狭いエリアにもかかわらず、10人いれば10通りの写真が出来上がります。昼食をHでとり、その後全員の写真をレビューします。
★6回目 7月13日/14日 「ポートレート」(撮影実習/新宿中央公園)
どうやったら人物が魅力的に見えるか実践します。
★7回目 7月20日/21日  「写真の歴史と現在」い
写真はいつ、どこで、どのように出来上がり、どのように表現と結びついていったのか。歴史を知ることで、現代写真を理解する手がかりを見つけます。
★8 回目 7月27日/28日 「美術館巡り」東京都写真美術館(予定)
現代写真というものを美術館に展示してある作品を通して解説します。知ることで面白さが増えていきます。
★9回目 8月3日/4日 「コラージュ」
実際に、色紙と写真でコラージュを作ります。誰でもできて楽しめます。出来あがったそれぞれの作品は、その場でトートバックにプリントします。
★お盆のため8月10日/11日は通常講座はお休み(特別講座で「暗室プリント講座」予定)
★10回目 8月17日/18日   「写真のセレクト」
写真はセレクトが重要だと言われます。各自持参してもらったプリントを、選択しながら並べかえることで、ひとつのまとまりを作ります。
★11回目 8月24日/25日 「スライドショー、ショートムービー制作」
動画は撮っても、なかなか編集までしないもの。スライドショーとショートムービーを作ることで、タイムラインを意識します。
★12回目 8月31日/9月1日 「著作権と肖像権」
最終回は質問が多い著作権と肖像権を、判例を交えながら説明します。終了後はH内で食事会。
 

10回目 「セレクト」講座

写真は単独で提示されることよりも、複数の写真の組み合わせで見せることのほうが多いものです。どうやって膨大なカットから選び出し、並べたらいいのか。どこから手をつければいいのか戸惑うところです。

文章に文法があるように、写真にもある一定の約束事のようなものがあります。でもそんなに難しいことではありません。個人的な真集を作ったりや展示のときに並べるヒントになるようなことを、実際に皆さんの写真を使ってやってみます。

9回目 「コラージュ」 講座


こ こ5年くらい、香港のアートフェア「アートバーゼル香港」を見に行っています。

 「アートバーゼル」はその名の通り、スイスのバーゼルで開かれる現代アートを売り買いする、世界でもっとも規模の大きいアートフェア。最近ではアメリカのマイアミや、香港でも開かれています。お金の動くところにアートフェアありということですね。

 ギャラリー側が売れると見込んだ作品を並べるわけだから、アートバーゼルを見ればマーケットの動向が見えてきます。

 毎年見続けていたら、写真作品にある傾向が出てきたことに気がつきました。コラージュ作品がやたらと目につくのです。

 コラージュの本来の意味は、フランス語の「糊付け」のこと。写真の場合はベースとなる写真の上に、別の写真や素材を重ね合わせる。小学校でやる貼り絵のようなもの。

 コラージュの基本は重ね合わせ。あるものと、あるものを重ねて多層化します。その層のことをレイヤーと呼び、どのようにレイヤーを組み合わせるかが重要になるわけです。

 レイヤーは重なることで、上と下とでは違う次元が生まれます。一次元は線、二次元は面。三次元は奥行きが生まれて空間。空間の中に空間を作ると四次元になるのです。理論的には世界は11次元(10次元)になっているそうです。写真はこれまで、ペラペラの二次元に縛られてきました。しかし50年前の絵画がそうだったように、二次元だけの表現には限界が出てきています

 現在の写真の理解において、コラージュを知ることはとても重要ですし、何より切って貼っての手作業はいくつになっても楽しいものです。

 そしてで写真は紙以外にもプリントできることを知ってもらうために、できあがった作品は、布のトートバックに印刷します。世界でひとつだけのバックの完成です。


H4期8 回目 は、「美術館巡り」として東京都写真美術館に行ってきました。

https://topmuseum.jp/contents/current/index.html

H7回目は写真の歴史についての講座でしたので三階の展示はとてもタイムリーでした。

写真の起源 英国 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3110.html

1839年、フランスのダゲールによって特許が申請されたことをもって「写真の発明」とされていますが、実は当時すでに複数の成功例があったと記録に残っています。イギリスのタルボットもそのひとりで、貴族でありながら天文学、数学、化学に秀でた彼はダゲールが特許を取得する前に写真技術を完成させていたそうです。

ダゲールの写真の特許はフランス政府によって無償で公開され、それによって世界中にダゲールの写真術「ダゲレオタイプ」が急速に普及していくことになります。その成功を知ったダゲールは翌年特許を申請しますが、時すでに遅し。

しかしタルボットの写真術「カロタイプ」は銀の板を利用するだダゲレオタイプとは違って紙のネガを使うため、一枚のネガから複製プリントを作ることができました。現在の写真の根幹が複製可能だとすると、タルボットが真の写真の発明なのかもしれませんね。

展示はタルボットが世界で最初に作った写真集「自然の鉛筆」や、ヴィクトリア王朝時代のロンドンの様子がわかる写真が数多く展示されています。この時代はシャーロック・ホームズが活躍している頃です。産業革命がもたらした英国の繁栄が写真からも伝わってきます。

そして二階の展示は志賀理江子「ヒューマンスプリング」です。チェルシー美術大学を卒業後、ロンドンに渡り5年にわたり作品を制作。その中の「Lilly」と「Canary」が2008年の木村伊兵衛賞を受賞すしました。現在は宮城県に住み、作家活動をおこなっている。現在もっとも注目を集めている写真作家です。

日本では仙台メデイアテークで行われた「螺旋海岸」以来の大規模な展示であり注目をあつめている。さて、どんな展示になっていたのか。k

内容についてはIMAのインタビューに詳しいのでそちらを。

https://imaonline.jp/articles/archive/20190329lieko-shiga/#page-1

会場にはいると、横3メートル、高さ1メートル80、厚み60センチほどの写真の立方体が並んでいました。写真展なのに壁にかけられている写真は一切ありません。そのかわりと言ってはなんですが、ベンチが周囲にぐるりと設置され、観客は座って写真を見ることができます。どのように観てもかまわないという構成になっています。奥のベンチに座ると赤いペイントを顔に塗った少年の写真がこちらを見ています。見ているはずなのに見られている。奇妙なな体験です。

実は立方体の上の部分にも写真があることを見つけました。よほど背の高い人でないと気がつかないでしょう。そう思っていたら、右の奥にカーブミラーが設置してあり上の部分が見えるしかけがしてありました。

壁に掛けられた写真の場合は左周りに観るという暗黙の約束があります。それが今回の展示ではまったく意味をなしません。作品の中に放り込まれるという印象です。そして会場内にテキストは一切なく主催者の挨拶すらありません。昨年の新進作家展でも同じでしたが、何かを伝えようとするために写真を利用していないのです。

IMAのインタビューに「わからなさを共有する」とありますが、この「わからなさ」というキーワードは現代写真においてもっとも重要なものだと僕は思っています。

今回の志賀理江子の展示は、まさしくワークショップHの講義内容そのものでした。参加の方々にとって、とても刺激的だったようです。 4月19日

写真は東京新聞Twitterより

マカオ 2019 4月1日  SONYα7+ズミルルクス50mmf1,4

アートバーゼル香港 2019

5年前から「アートバーゼル香港」を見続けている。  
「アートバーゼル」はその名の通り、スイスのバーゼルで開かれる現代アートを売り買いする、世界でもっとも規模の大きいアートフェアだ。最近ではアメリカのマイアミや、香港でも開かれている。お金の動くところにアートフェアありということだ。  
広大な会場に300近いギャラリーがひしめき合う。そこにブースを開くためには数百万円はかかるが、販売される作品も、一点数千万円、数億円というのも珍しくない。 ほとんどがプライスタグがついていないから問い合わせないと値段はわからない。気になる作品は聞けば値段を教えてくれる。
今年聞いた中では白髪一雄の未発表作品と杉本博司の「海景」が4億円だった。ゼロがたくさんつくから把握するのが大変。  
 
 ギャラリーが売れると思っている作品を並べるわけだから、アートバーゼルを見ればアートシーンやマーケットの動向が見えてくる。 5年前は平面構成の幾何学的な絵画が多かった。草間彌生とかリーウーハンがかなり目立っていた。
 ここ3年ほどはコラージュ作品が多くなり、写真作品の傾向も重ね合わせたものが増えてきた。というよりも、ストレートな写真を探すのは困難なほどだ。以前はもっとあったのだが。 そして今年は「ファンタジー」。示し合わせたようにアニメ的なものが多い。その前で若い女性が自撮りをしている。
 毎年毎年、面白いように傾向があって、それを見ていると今年流行るものがなんとなくわかる。 僕が現代アート好きになったのはアートバーゼル香港を見続けたせいかもしれない。 マカオとアートバーゼルの写真を貼っておきます。 https://workshop2bn.themedia.jp

新島移動写真館 3月21日 


調布の飛行場からプロペラ機で35分。海が真っ青で南の島そのもの。こんなにきれいな海がこんなに近くにあるなんて。

島に住む友人が「この時期に島を離れる人が多いんだけど、ここには写真館がないから撮ってくれないか」と頼まれたのだ。

仮設スタジオを作っても面白くないので、家でも、海でも畑でも、依頼主が望むならどこでも好きなところで撮ることにした。

最近は依頼仕事をしていなかったが、これまで30年分のスキルがあるから、どこであっても満足してもらえるものが撮れる自信がある。

2日間で10組とけっこうハードスケジュールだったが、やっぱり撮影は面白い。自分の経験が移動写真館という形で役にたててよかった。

誰もが写真を気軽に撮れるようになって、動画さえも手軽な時代に、写真はどのように生き残るのかと思っていたが、もしかしたら誰かに撮ってもらう記念写真は残るのかもしれないと思った。

動画よりも写真はファンタジーだ。そこに何かがありそうな気がする。

SONYα7+プラナー85mmf1,4

八戸ワークショップ

初日は写真についてのトークショー。寒い中会場となった写真スタジオは超満員。お客さんが集まった頃合いで、まずは八戸ウクレレバンドのお出迎え。僕もウクレレをーやっているから編成やアレンジに興味津々。トークショー前のウクレレは合う(笑)
十分あったまったあとに僕の体験と現在の写真の流れ、そして記念写真のこと。いつも撮っている家族写真やアルバムについて。
「記念写真は引いて撮る」の意とは何か。いつそれを消費するかで求められるものが違う。撮った写真をどうするか。
その後は休憩を挟んで皆さんの質問に答える形で1時間、あっと言う間に予定時間を過ぎた。
トークショーを何度もやっていると、聴いている人が興味を持っているかどうかがダイレクトに伝わってくる。普通は寄せたり引いたりするのだが、今回は聞き手のエネルギーみたいなものがつたわってくる。だからこちらもどんどん話すことが出てくる。
翌日は12名を対象に実際に撮影のワークショップをおこなった。会場としてお借りした一軒家をカフェに素晴らしい光が差し込んでいて僕が常々言っている「フェルメールライン」がバッチリ出ていた。
そこをマニュアル露出で撮ってもらう。すると信じられないほど美しい写真が撮れるから参加者から驚きの声があがる。カフェにはフェルメールラインの出る場所がたくさんあるのだけれど、露出の値はいつも一緒。
その場の露出はいくらか、ではなくて、ひとつの露出で撮れる場所はどこかを見つけてもらう。その後は外に出て同じことをする。「太陽が出ている時の露出はひとつ」を実感してもらった。
どちらもキーワードは「あったかい場所撮って」。これにつきる。ストーブを引き合いに出して「近づくと熱いけれど、ちょっと離れるとちょうどよくあったかいところがある。でもそこを離れると急に寒くなるでしょ。光にも気持ちの良いあったかい場所があるよ」これは北の国の人にはよくわかってもらえたようだ。
後半は皆さんの写真をモニターに写して話すのだけれど、良く写っているとか、もうちょっととかではなくて、何を見ているかの話をした。バラエティにとんだ写真を楽しむことができた。
終了後も話はつきず、コーヒーを飲みながら日が暮れるくらいまで続いた。
屋久島、札幌、八戸とワークショップをやるたびにいつも本当によくしてもらって感激してしまう。写真やっていてよかったな。
 
今回企画してくれた方は、数年前に毎週2Bに通ってくれていた。毎週の交通費と移動時間は相当なものだ。その彼が「2Bに通ってよかったから、八戸でもやってもらいたい」と声をかけてくれた。
八戸では無名の僕のワークショップに人を集めるのは相当大変だったはず。けれど彼のおかげで満席状態だった。東京からも彼と2Bで一緒だった夫婦がわざわざ手伝いに来てくれて、僕は何のストレスもなくやれれことができた。

「フェルメールライン」を探せ
晴れた時の空の明るさは世界中同じ
「記念写真は引いて撮ったほうがいい」とは。写真を消費する時間について